勇気と想像力、そして少々のお金

きれいごとを言わない、をモットーにしてますが、時折言ってます。

好きになったものはしょうがないじゃないか

楽しく心から笑った後、これだけ楽しんでるんだから同じエネルギーで振り子のように災厄がいつ来てもいいように覚悟しとかなきゃ、という自分勝手なバランス感覚がある。自分で好きになれない嫌なバランス感覚。
高校生の頃、可愛がっていたサム君(雑種犬)が死に、もうこんな思いをしたくないから犬を飼いたくないと嘆く僕をよそに、ある日また知り合いの獣医さんから犬をもらってくるという聞く耳を持たない父親に心底腹を立てた。
コミットしすぎると辛いことが分かっているのに、好きになり過ぎるとその度合いだけ悲しみが襲ってくるのに父親は何を考えているんだと。本当にアホじゃないかと思った。
20代の頃、同じ女の子に2度告白して2度フラれた。好きになりすぎたら辛いことが分かっていたはずなのに忘れていた。むしろ僕は無敵になったように、フラれても胸を張っていた。
好きになったものはしょうがないじゃないか。
アホで懲りない僕は3度目の告白をした。今回はうまくいく自信があった。で、予想通りうまくいった。
数年後、彼女は僕のヨメさんになってくれた。そのまた数年後、愛おしい息子も産まれた。
今でもコミットしすぎると怖いなと思う。それが‘何で’あれ。でも、その時が、人生においての歯車がキュッキュと楽しそうに音を立てて回っている時なのかもしれない。