勇気と想像力、そして少々のお金

きれいごとを言わない、をモットーにしてますが、時折言ってます。

フラット革命 〜The Flat Revolution〜

ジャーナリスト、佐々木俊尚さんの著書。
実に良書。

フラット革命

フラット革命


2004年ごろに出版社より、「ネット世界のこれからの全体像のようなものを・・・」という打診を受けて構想を始め、2006年にほとんどの取材を終え、今年の5月に書き終えた、というだけあって非常に読み応えのある本。
佐々木さんらしい緻密な取材を元に、ネット世界のジャーナリズムを一つ一つ検証していく。最終章では1995年のオウム事件地下鉄サリン事件)へとさかのぼり、そこにネットを介してかかわってきた人間が、どのような形で現在をむかえているかも克明に描かれる。
まさにひとつのドキュメントとなっていて、読み手をググッと引き込んでいく。
現場取材を基にして、ネット上の出来事ともリンクしながら進んでいくので、300ページ弱の量もあっという間に終わってしまう。
「誰が言ったか」ではなく、「何を言ったか」が問われる時代の、リアルとネットの情報の扱い方を考える上で、非常に参考となった。