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勇気と想像力、そして少々のお金

きれいごとを言わない、をモットーにしてますが、時折言ってます。

筑紫哲也さん

僕は個人的に筑紫哲也がすごく好きである。
ジャーナリストの中で、このひとほど相手の話を‘聴く’人はいないんじゃないかと思う。
そして、テレビというものを非常によく理解されている。
相手に突っ込んだ質問をせずとも、その‘ひととなり’は空気としてこちら側に伝わるものなのだ。
オウム事件の横山弁護士(当時)が出演したときがいい例だ。
当時、ワイドショーをこれでもかと賑わしていた、明らかに胡散臭いおかしな風貌の、おじいさん弁護士だ。
各局が競うように横山氏にこれでもかと詰問をしていた中、筑紫さんは横山氏を前に、好きなだけしゃべらせていた。そして、好きなだけしゃべると時間が来て、帰って行った。
質問らしい質問は、ほとんどしていない。
しばらく僕は、もやもやしていたが、納得した。
詰問することで、あたふたしている横山氏を見るよりもよっぽど横山氏の人間性があぶりだされていた。しゃべっていった内容が、とても支離滅裂なのだ。
テレビでのジャーナリズムはこうあるべきなんだと感心した。
あくまでも、判断基準はこちら側にあるべきなのだ。
何人かの出演者で歪めて形を作ってから提供される情報は(テレビとはそういうものなのかもしれないが)プロパガンダでしかないのだ。
当時、大学生の僕は筑紫さんにどっぷりとはまったのだ。
ネットの世界ではとても批判されているようで(検索すると)悲しくはあるが、まあ、当然の事でもある。
筑紫さんの後継者が見当たらないのが僕としては何とも寂しいのだ。