勇気と想像力、そして少々のお金

きれいごとを言わない、をモットーにしてますが、時折言ってます。

有事における雑感

平時では気にもしなかった物事や、どうでもいいと聞き逃していた言葉が、有事になって強烈に響いてきて、生活の優先順位や意識がガラッと変わってくる。自分の価値観がちょっと変われば、僕が見ている小さな世界は簡単に一転する。それが、自分だけでなく、みんなに起こっているとしたら、ちょっと怖い。物事の中には、そんな簡単には変わらないものがあるはずだと思うから。
吉本隆明が、ずっと前に環境問題について語ったことがある。
自分なりの解釈として要約すれば、「環境問題というのは、植物としての側面と、動物としての側面と、人間としての側面を、全部考えないと、それは考えたことにならないんだ」と。
つまり、植物としての側面は、環境を破壊していくモノ(二酸化炭素やらなんやらかんやら)は悪いに決まってるんだから、やめなきゃダメでしょと。しかし動物としての側面は、環境を破壊してでも食って生きたいし、それらをエネルギーとして生活してるんだからそこを抑え続けることなんて難しいでしょ、と。そして、人間としての側面は、そういうジレンマに対して、いいのか悪いのか、それを考え続ける生き物なんだよ、と。その三つを考えなきゃダメなんだと。植物側/動物側のどちらかでも、その代表選手みたいに主張しちゃ間違っちゃうよと。
だったら、どうすりゃいいんだろうと。
結局は、考え続けることしかないわけだけれど(それしかないと個人的には思っている)、そんな中で、生きていく上での自分に打てる手を具体的に増やしていけたらと、そればかりを考えている。より具体的に。