勇気と想像力、そして少々のお金

きれいごとを言わない、をモットーにしてますが、時折言ってます。

ノルウェイの森ムービーと、オ・ムーン

「今回の出張で大分は最後かも」とメールでid:omoonからの連絡が入ったのは一週間ほど前。今回も、とても楽しく過ごした。
赤坂
omoonが来る前に、僕のやるべきことは「ノルウェイの森ムービー」を観に行くことだった。ハルキストの端くれとして、喧々諤々の議論をするためだ。いや、ただ酒の肴が欲しかっただけなんだけど、そういうのも、というかむしろそういうことって思ってる以上に大事よね、ということで無理やり時間作って前日に観に行ってきた。そりゃ妻も呆れる。
前回の飲みの時、omoonが「ほら、直子が入るアビリョウ*1の門番がいるでしょ、覚えてはりますか?東京の豚肉はおいしいですよねぇというあの門番。ぼくね、あの人と苗字が同じなんですよ、ふっふっふ。わかりました?」・・・と。
しらねーそんなの。何のクイズだよ、もっかい読みたくなるわ、と、言ってしまうほどomoonは若き頃ノルウェイの森を読み込んでいる人なのです。そんな人と、映画がどうだったかなんて話をして、面白くないわけがない。
で、映画についての同じ見解として「あんなことしちゃまずいでしょ」で一致(笑)。悪いとこあげたらきりないんでいいとこあげていきましょう、という素晴らしい大人の意見を頂戴したけれど、気が付いたら悪いとこばかりを言い合う二人。「あのシーンを出すんであれば、あれを出さなきゃ‘かかりむすび’が掛からへんでしょう(大声)」と。まさにその通りなのだ。学生運動盛んな時代、優柔不断な男が女にモテまくって苦悩する、みたいな話しになってしまう。でも、村上ハルキと同じ世代に生きていた人の映画評を見たりすると、そう酷くもないのでなんとも云えない。それは思い出ムービーみたいな感じでだけれど。
僕は、この映画を観ながら、どこかに救いを求めようと必死にいいとこを探したんだけど、終わるまでなかった。それほど、観ていて戸惑ったし、何だか意味が分からなくなった。どうしてこんなことをするんだろうとそればかりが気になった。だって、「ノルウェイの森」というタイトルすら無視していたんだから。ただ、ミドリの役者さんがイメージに近かったのだけはかろうじての救いだった気がする。それでも、omoonには「好みの問題でしょ」と一蹴されたけど。それからしばらくの後、「でも、結局あの小説は、それほどよく出来ていたってことでしょうね」という一言に納得した。
映画の話はもちろん、これからしたいことについての男らしいアホな夢を語り(omoon)、気が付くと貸しきり状態の赤坂。おかみさんにかす汁を振舞ってもらったりと、相変わらず楽しい夜だった。*2また、飲みましょう。

*1:コメント欄に素晴らしい訂正いただきました!

*2:妻より「もうね、向こうも閉店したいんだからアラームつけて行きなさい」と言われ、おお常識人だなぁと感心したのであった。