勇気と想像力、そして少々のお金

きれいごとを言わない、をモットーにしてますが、時折言ってます。

天気のよかった休日に

息子が幼稚園に行きだして、我が家の生活も若干変化を見せ始めた。仕事柄平日に休みを取ることがほとんどなので、これまでは100%子供と遊んでいた休みが、幼稚園の終わる午後2時過ぎまでの間、ぽっかりと自分の時間が出来るようになった。それはヨメさんも同じ様子。その空いた時間に若干戸惑いながら好きな裁縫で作りたかったスカートやズポンを作っては過ごしているようだ。僕はといえば、いつか手をつけようと決めていた壊れたコンポを引っ張り出して、そして直した。いや直したというか、ごちゃごちゃと考えうる限りの手を尽くしてネットで検索しながら格闘していただけなのだが、スピーカーのほうが悪かったようで結果として聴けるようになった。たまにどちらかのスピーカーから音が出なくなるのでその時はポンポンと正面をタッチするとしっかり音は出てくる。CDの出し入れも時々もたつくけれども問題ない。2度目の引越し辺りで調子を壊した8年前購入のコンポ、まだまだこれからもCDをかけ続けて欲しい。

我が家に子供が加わってからは自宅での自分の時間のほとんどを子供に使おうと決めた。そういうお父さんも結構いるんじゃないかと思う。僕はそうだ。ゴルフクラブももう3年近く握っていない。映画館にも行ってない。好きな本やCDやDVDは最小限をネットで買った。自宅ではほとんど観れないし聴けないから。目線が子供なのでこれといった物欲も沸いてこなかった。それが、だ。こうやって直ったコンポを設置して、乾いた喉を潤すように好きなCDを何枚もかけ続け、うっとり聴き続けていたら、読みたかった本や欲しかったCD達がどんどん頭を駆け巡った。そのほとんどは過去の作品群で、そのパッケージ化された商品を手にとって、じっくり向き合いたい。そんな満たされてこなかった学生時代からの物欲がふつふつと沸いてきた。「基本的に家が好きだよね」とヨメさんに言われ、そうそう、ずっと昔から自分はそうだったと思い出した。自宅で好きな音楽をかけCDのライナーノーツを読み返し、好きな本を本棚から取り出してはパラパラめくり、テレビを無音でつけ、思い出したように酒を飲み始める。これ以上の望むべき休日の過ごし方は今のところ思いつかない。それを思うだけで幸せな気持ちになるぐらいだ。この、コンポの復旧を終えた天気のいい昼下がりの休日に、僕は、久しぶりに高揚しウキウキしていた。隣の部屋ではヨメさんが高熱を出して寝ているというのに。*1

*1:その後、嫁さんは悪化の一途を辿り夜間診療に連れて行きました。今では落ち着いています。ホッ。