託された笑顔
今朝、不機嫌なまま家を出た。
楽しく人生を過ごしたいはずなのに、それがなかなか上手くは行かないものなのだ。
土日の仕事は基本的に一人なので予定のないときはヨメさんに弁当を作ってもらう。今日も作ってくれていた。「不機嫌だったら作んなくてもいいんだよな」、なんて自分勝手に苦々しく思いながら用意されていた弁当を手にして仕事場へ向かった。
午前中は雑務をのんびりこなす。いつもの日曜日の雰囲気。あっという間にお昼に。お茶をいれ弁当を空けた。
すると、隅の方でソーセージがこっちを向いて笑っていた。
つられて笑ったその一瞬で、取るに足らないモヤモヤがふっ飛んでいった。
笑うソーセージを見ながら、今朝の不機嫌オーラの中でソーセージに笑顔を託したヨメさんの想いをしばし考えた。そして、それがとてつもない行為だとすぐに分かった。
どうもありがとう、ごちそうさまでした。