勇気と想像力、そして少々のお金

きれいごとを言わない、をモットーにしてますが、時折言ってます。

AIGと雑感

今でもやっぱり信じられないくらいのことなんです。「あのAIGが・・・」という思いなんですが。
あれだけの規模を誇り、政治力も存分に張り巡らし、到底不動の地位にいるもんだと遠目から見ていた世界一の保険会社が・・・という意味で。
そして稼ぎ頭のアリコジャパン(国内5番手)を手放します。年間保険料収入は約1兆3千億円の保険会社です。AIGスター生命とAIGエジソン生命の合わせて3社合計で売上は約2兆円を超えます。買収価格はいくらになるのか。また、どこの保険会社が買うのか。外資か、東京海上か、ニッセイか、もしくは連合して買うのか。
ただ、株式交換では無く直接投資となるため、その現金を用意できる会社はあるの?という感じもします。交渉がそうそう簡単にいくとは思えません。今年の初めに東京海上が海外の損保会社を約5000億で買収しその金額で業界を驚かせましたが、間違いなくこの4倍以上の額になってきます。
で、思うんですが、この手の話は‘所詮’お金の話の粋を出ないわけです。契約しているお客さんやら市井の人たちをほっぽっているんですね。

経済学は支配者、指導者の学問です。
吉本 隆明

ちょっとダメな指導者面して僕もだらっと書いてみましたが、そういうことなんですね。11月にオバマが政権取ったらドルを切る下げるからどうなっちゃうだとか、まぁそういうことを僕も3流指導者のように考えて色々言っちゃうんです(オバマは個人的に嫌いじゃないです)。ただ、スポーツ観戦で自分が監督のようになっちゃうことと同じことを、経済についても考えたり見たりしてしまうと‘危ないよ’と吉本隆明は言うわけです。あなたが指導者、支配者になるなら別ですが、と。


話が吉本隆明にそれましたが、やっぱり今回のアメリカ発の金融危機は、僕が想像していた以上に危険で、簡単にこれは恐慌の始まりだよ、なんて言える訳がないのですが、様々な紙面やウェブ上を追っていっても結局、起こった事実以上のことが「わからない」んです。この「わからない」という感覚が僕は怖くもあり、とにかく不気味な気がしています。
で、間違いなく仕事に影響は出てくると思いますが、今回はマイナス面に働きそうです・・・(涙)。