勇気と想像力、そして少々のお金

きれいごとを言わない、をモットーにしてますが、時折言ってます。

「国語 算数 理科 しごと」(読了)

弾さんの書評に惹かれて購入。
子供のためにも、何より‘仕事’というものを見つめなおすためにも非常に参考になった。

国語 算数 理科 しごと―子どもと話そう「働くことの意味と価値」

国語 算数 理科 しごと―子どもと話そう「働くことの意味と価値」


この本は、小学校5年生の娘からの、「おとうさんの仕事ってなに?」という問いかけから、会計の話を軸に(会計素人にはもってこい)、イラスト付で(このイラストが非常にわかりやすい)‘仕事の意義’を紐解いていく。

仕事とは、「約束を守ること」だと思っているんだ。

そして

「好きなことをするには、約束を守らなければならない。
約束が守れるならば好きなことができる。」

こんな簡単な言葉で、仕事の本質を上手に言い当てている。そして、その約束の経緯を目で見てわかるようにしたのが‘会計’なのだと。
約束を守り続けることで(相手先や仲間などから)信用を得ていくというライフサイクルは、仕事以外でなかなかないし、そこが仕事の楽しさだということを、改めて気づかせてくれた。
仕事を、「生きるための手段」や「お金だけのため」として、簡単に割り切りたくない自分がいるのはこういうことなんだろう。
少なくとも、小さな子供を前に「好きなことを見つけなさい」「夢をもちなさい」と‘投げやりに’言うのではなく、少しでもわかりやすく「仕事の意義」を教えてあげられる大人になりたいと切に思った。


最後に後半部分のすばらしい言葉を引用。

その仕事が単純作業になってしまうかどうかは、本人の考え方によるところが大きいんだよ。憲法で‘職業選択の自由’が認められているからといって、自分の思い通りの職業に就けるとは限らない。
でも、‘職業創造の自由’は、すべての人が持っているのだから、自らの先入観で、仕事の範囲を限定し、その権利を放棄してしまうのは、とてももったいないことだね。