「ベネディクト・アンダーソン グローバリゼーションを語る」
実に良書。
梅田さんのエントリ(2007-12-22)がずっと気になっていて、先日いろんな本と一緒にネットで購入。
ベネディクト・アンダーソン グローバリゼーションを語る (光文社新書)
- 作者: 梅森直之
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2007/05/17
- メディア: 新書
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簡潔にしてわかりやすく、とても勉強になる講演内容だった。
その中の講演内容(二日目)を勝手に要約。
西暦1850年頃〜1900年頃の世界
日本で言えば江戸から明治維新、そして世界大戦へ向けてのまさに激動の時代。
そのとき世界で何が起こっていたのか?当時の歴史的事実を踏まえながら、ナショナリズムがどのように広がっていったか、また当時の人間の精神世界の在りようを追っていく。
そのように世界を急激なスピードで変えていったのは、情報のグローバル化だった。
通信と輸送が世界を変えた
電信は1850年代に急速に発展し、アメリカ南北戦争のリンカーンと北軍の勝因は電信だった。(へー)
1870年頃には海底ケーブルのネットワークが、世界の主要な海洋をすべて横断し、言葉だけではなく絵や写真も伝達されるようになった。(へぇー)
このことは、人類史上初めてのことで、瞬時のコミュニケーションは別にインターネットと共に初まった訳ではないとの事。
そして万国郵便連合が1874年に設立され、手紙、書籍、雑誌、新聞が国境を越えて今までになかった規模で行き交うようになる。
コミュニケーションの革命
このことで、ナショナリズム、アナーキズム、マルクス等の思想、主義が世界中に普及し、各国の歴史を動かていく。
主義、思想の移動、人の大移動、その結果衝突する。
うーん、歴史に学ぶべきことが多すぎる気がする。