勇気と想像力、そして少々のお金

きれいごとを言わない、をモットーにしてますが、時折言ってます。

原子力発電所についての考察①

昨日、新潟地方を襲った地震で、「原発所での放射能反応ありの水漏れ」が報道された。
その柏崎刈羽原発6号機で、不幸にも僕の友人が定期メンテナンスに入っていたらしく、今までの検査も水の泡、仕事も別の発電所に移らざるをえないとの事。
友人も、夜の10時にやっと水と食料にありつけたらしく、ほんとにお疲れ様でした。
原子力発電所の危険性は、いつも騒がれているが(唯一の被爆国だから当然)、なぜ国や電力会社が原子力発電所を必要としているのかを、メディアはきちんと説明できないのだろうか?
Wikipediaより、メリットとデメリットを抜粋すると、

<メリットとして>

  1. 安定した電力供給が可能
  2. 発電時に酸素を必要としないため、地球温暖化の原因とされる二酸化炭素を排出しない
  3. 使用する燃料が極端に少なくて済む
  4. 燃料(石油・液化天然ガス=LNG)の中東依存度を減らすことが出来る
  5. 核燃料サイクル等によるウラン238の有効利用や海水からのウラン採取が実現すれば、燃料は非常に豊富
  6. 経済性が高い(発電量当りの単価が安い)
  7. 再処理により準国産エネルギーを実現できる
  8. 技術力があることがアピールできる

そして、

<デメリットとして>

  1. 毒性が強く、放射性物質である核廃棄物を作り出す
  2. このため、重大事故が発生すると周辺環境に多大な被害を与え、その影響は地球規模に及ぶ
  3. また、高レベル放射性廃棄物の最終処分地が決定していない
  4. 今後原子炉老朽化により原子炉が使用出来なくなった場合、それ自体が放射性廃棄物となる原子炉を簡単に解体処分する訳にはいかず、非常に長期に渡り放射能漏れが無いよう厳重に維持・管理しなければいけなくなる
  5. 発電施設および核廃棄物へのテロの危険
  6. ウラン資源の可採埋蔵量に由来する資源枯渇問題
  7. 地殻中のウラン235のみの利用を考えた場合、資源がそれほど豊富なわけではない。また、需要が多い中国などに海外での輸入の買い負けが指摘されている。
  8. 軍事転用の制約に関わる国際社会への配慮(例・北朝鮮に関連する諸問題)
  9. 運転停止による損失が非常に大きく、運転率を極めて高い水準に維持し続ける必要があるため、夜間電力の利用促進など、需要の増減の調整能力がきわめて弱い。
  10. 火力発電所と比べ、施設建設に多大なコストがかかる
  11. 地質学的側面から、立地場所が限定される

これを読んでみて、本当に困難極まりない問題だと認識した。
便利さは、負の側面を超越するチカラを持っている。この問題だけじゃなく、我々は将来にわたって、本当に大きな負の遺産を毎日産み出しながら生活をしている。しかも、それが無いと不便になってしまうことが分かっているので止められない。
結局、いつかは大きな問題が噴出するのだろうが(臨界事故や水不足、気候変動など)、そのような状況になった時の危機管理体制を整えていくことしかできないのかも知れない。
でも、晴れた日に傘を買うような行為は、個人レベルでも国家レベルでも本当に難しい。一度、大雨に打たれなければ、やっぱり傘は買わないのだから。